2010/02/27 ■ 「工作できる」名刺 2010年版 Twitterでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


ちょうど1年ほど前に、「工作できる名刺」として、プリント基板による個人名刺をつくりました。その時、
2009年はもう少し対外活動をがんばろう(笑)という決意を込め、やっつけではなく、ちゃんと長く使える名刺を考えることにしました。
と決意したわけですが、2009年は予想以上にいろいろな方と出会うことができまして、この時生産した100枚の名刺は(後半かなり節約したのですが)10月にはほとんど在庫切れとなってしまいました。
となると再生産しなければいけない…んですが、いろいろあって「『工作できる』名刺2010年版」として全く別のアプローチの名刺をつくることに。


当初、基板名刺の再発注を考えたときに「現状の基板名刺の不満点」を整理したのですが、
  • 基板名刺は、ともかくちゃんと作ろうと自分のリアル住所や携帯番号までばっちり入れて作ったので、なんかうかつに配れないかも(コストも高いし)
  • 基板名刺を作ったあとにTwitterを始めたのでTwitterのアカウントが名刺に入ってない
  • と同時に、できればアイコンを大きく入れたい。初めて会う人とのオフ会に出ると、だいたいお互いに相手のことを「Twitterのアイコン」で認識していることがわかってきたので。
しかし、このあたりをサクっと修正しようにも、修正したら初期費用がまたかかってしまいます。うーん。これは6000円くらいかかるのでちょっと気軽には直せない出費です。(もちろん、まったく修正をせずそのまま再生産するだけなら初期費用は不要)

…そこでまず考えたのが、「もうちょっと気軽に作れる、コストが安く(=面積の小さい)書かれた情報を整理した『ブロガー用基板名刺』を完全に別に設計して作る」こと。「どうせ初期費用がかかるんなら全部設計しなおしてもおなじ!」というわけですね。さらにこれを、基板名刺再発注の時に同時に注文すれば、中国の業者からの送料が節約できます。(これも2000円くらいかかるのでわりと馬鹿にならない)

そんなふうに考えて「フリスクのケースに入ってマトリクスLEDをピカピカさせることのできる基板」を設計するところまではしました。ちゃんとこの写真に写っている裏には名前やメールアドレスなどが書かれています。これだと基板も小さいので一枚単価はそれほどでもありませんし、なんか気軽に配れそうです。
が、なんとなくしっくりしない。ここまではやったのですが作りかけのところで放置したまま数カ月が経ってしまいました。

で、いくらなんでもそろそろちゃんとした名刺が無いとヤバいなあ、ということで、結局先日、基板名刺(2009年版)は、直さずそのまま再発注しました。新規設計基板による「ブロガー用基板名刺」案はボツ。ただ、やはり住所やらなにやら入っているので今後は「MobileHackerzの中の人として仕事を請け負ったりする時用の名刺」にしようかなあとか思っています。

…じゃあ「ブロガー用名刺」はどうするのか?
ふと思いついたので、別の方法で、やはり「工作できる名刺」というコンセプトで作ってみることにしたのです。

これが、「工作できる名刺 2010年版」です。

見れば分かりますね。はい、ソルダーレス・ブレッドボードの名刺です。
「ブレッドボードの名刺」。これを思いついた時には「それだ!」と思ったのですが、思ったよりもアイデアと現実のすりあわせというか、落とし所がむずかしかった。
本当は(見た目としては)SparkFunの小型ブレッドボード(特に黒!)や、EIC-15010をベースにして、きちんとシルクスクリーン印刷で文字を載せるとかやりたかったんですよ!せっかくならブレッドボード側の面も「かっこいい」シンプルなパターンがいい。そうすればちょうカッコいい名刺になるに違いない!
…でも、予算が許しませんでした…。基板名刺の代替を作るってのに、基板名刺よりさらに高くついてどうするの!…みたいな。

というわけで、現実との妥協点としてこうなりました。名刺として見ると周囲の連結用の切りかきや盤面がもうちょっとシンプルだとうれしいんですけど(あと色が!黒だったら…!)、それでもまぁ、これでもそれなりにインパクトは…あるかな?やってることは安いブレッドボードの裏に、同サイズで作った紙の名刺を手作業で貼ってるだけなんですけどね。
もし受け取る機会がありましたら、工作に使ってやってください。それでこそ本望!です!


参考までに、今回の名刺の生産にかかった費用をまとめておきます。
  • 基板名刺(「工作できる」名刺 2009年版/再生産)
    発注先:PCBCart
    サイズ:91mm×55mm。日本の名刺サイズ
    レジスト色:黒、基板厚:0.8mm、シルク色:黄色、両面スルーホール+両面シルク印刷
    基板単価(100枚) $1.41+送料 $23.91=総計 $164.91 (100枚)

  • ブレッドボード名刺(「工作できる」名刺 2010年版)
    発注先(印刷面):電脳工房クリック
    サイズ:83mm×45mm
    カラー片面オンデマンド印刷、アートポスト紙220kg
    印刷 1207円+断裁費 525円+送料 630円=総計2362円(100枚)
    発注先(ブレッドボード):秋月電子通商
    EIC-301 単価150円
とまあ、単価はあんまりかわりません。
ちなみに今回名刺のオンデマンド印刷をお願いした「電脳工房クリック」さん、変形・特注サイズの名刺なのにもかかわらず発注してデータを送った即日に発送!翌朝には届いてしまいました。おそるべし速さにびっくり。印刷の質も(特にこういう黒ベタが入るとはっきりわかりますが)自宅のインクジェットプリンタで印刷するよりもずっと綺麗に仕上がるので、急ぎで安く名刺を作りたい方にはおすすめかも。

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