「飛べる」タケコプターを現実に作るとどうなるか?
それを本当に実現してしまったのが、「ギネスにも登録されている世界最小のヘリコプター」ことGEN H-4。いまはGEN CORPORATIONという長野県の会社が製造・販売しています。
私がこの「GEN H-4」の存在を知ったのは結構前で、おそらく1997年~1998年頃だったかな?と思います。当時週刊文春の「読むクスリ」という連載で「タケコプターを実現してしまった人がいる」という形で紹介されていたのを見て「そりゃすげえ!」と強烈に脳裏にインプットされました。で、Webに情報があることに気がついて現実に型番まで含めて意識しはじめたのが1999年。まだ当時は「エンジニアリング・システム株式会社」という会社の製品でした。
そもそものきっかけは、たしかエンジン。エンジニアリング・システム株式会社という会社はもともと工作機械などの設計・製造を行っているのですが、その会社の製品として超小型軽量・高出力125ccエンジンが出来たのでこれを何かに使えないか、という話だったと聞いています。で、それを活かすのに選ばれた題材が「タケコプター」。まずこの発想がぶっ飛んでます。そして、ほとんど社長の趣味の開発でそれを実際に作り上げてしまったというのだから本当にすごい。
で、GEN H-4にはその超小型軽量・高出力エンジンGEN 125が4基積まれています。高信頼のエンジンなのですが1基停止したとしても安全に軟着陸できるそうです。
1999年当時はGEN H-4は海外向けのキット販売しかしていませんでした。日本国内での飛行は航空法の問題でいろいろとハードルが高く販売は難しかったようです。が、今は航空特区の制度で飛行可能空域が設定できるようになり、だいぶ楽になったとか。
今回、そのGEN H-4のデモフライトが信州まつもと空港の「空港見学会」であると聞いて家族でおでかけしてまいりました。
信州まつもと空港見学会そのものも、制限区域の中に入って定期便の着陸を見学したり防災ヘリコプターや小型機を間近で見学したりと結構楽しめました。あいにく天候が悪く、お目当てのGEN H-4デモフライトは中止になってしまったのですが子供は大喜びだったのでヨシとしましょう。
まつもと空港見学会は毎月開催されているそうです(無料)。小規模な空港ならではの、航空機が身近に感じられる会なのでお近くのかたは行ってみるといいかもしれません。
そういえば、このひとり乗りのヘリコプターの開発はほとんど当時の社長の趣味で行われたとか当時の記事に書いてあったのですが…
いま、エンジニアリング・システム株式会社の創業者の挨拶を見てみたら…
あああああっ!
この人(写真左)が開発した創業者・柳沢源内氏そのひとだったのか!!!
うわああああ、もうちょっとちゃんとお話するんだったあああああ!なんか話をしていてそれっぽいなあとは思っていたんだけど!!
で、「今回は天候が悪くて飛ばせませんでしたが、見学会は毎月やってますし、近隣のドーム(屋内)では航空法とか関係なく飛ばせますのでぜひまた来て下さい」とのことでした。ええ、また行きますとも!なんで今まで腰が重かったんだろう、前々から気にしてたんだからもっと早く見に来ればよかった!(静態展示ならいままでも何度か見に行ったりしていたんですが)
ちなみに、6月から「ドラえもんの科学みらい展」の一環として日本科学未来館でも展示されるようです。手近に実物だけでも見てみたい!という場合はこちらもどうぞ!