ザイブナー(Xybernaut)という会社がありました。ウェアラブルコンピュータを作っていた会社で…と過去形にしてしまいましたが、まだ会社が存在することはしているのかな?ウェアラブルコンピュータといえばこの会社、という存在だったのですが(ザイブナー社がウェアラブルコンピュータの基本特許を持っていたそうです)2005年7月に自己破産してしまいました。
冒頭に挙げたLIFE誌の写真がザイブナーの「Mobile Assistant IV(MA-IV)」というウェアラブルコンピュータ製品です。こうして一般誌が写真を撮る程度には「ウェアラブルコンピュータ」というジャンルが脚光を浴びていた時期があったのですが、その後携帯電話がどんどん「汎用コンピュータ化」するにつれ、こういったイカニモな形式の「ウェアラブル」はあまり語られなくなってしまいました。でもやっぱり、このサイバー感は永遠の「男の子の夢」ですよね。
私は「ウェアラブル奮闘日記」という日記を書いていたり、MEDIA PORT UPを毎日使っていたりと「ヘッドマウントディスプレイ」「ウェアラブルコンピューティング」には結構思い入れがあります。なので、ザイブナーのウェアラブルコンピュータもいつかは欲しい!…と思っていました…が、もともと軍用に使われていたりもしたのでこれがホントに高い。写真のMA-IVで当時60~70万円くらい。個人の趣味ではおいそれと買えるものではありませんでした。一番安いもので日立が生産し、ザイブナーへOEMされた「WIA」がありましたが、これでもWindows CE機が30万円ほど。
それがその後10年経ち…
ふと気がつくと、eBayでザイブナーの、しかもこの冒頭の写真のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)の、しかもしかも新品が手の届くお手頃価格で売っているではありませんか…!
一瞬気を失ったかと思ったら、次の瞬間ポチっとしていました。PC本体やキーボードの無い、ディスプレイだけなんですけれど、このステロタイプなゴツさはやっぱりなんだかそそります。
実はこれ、特殊なコネクタしか出ていないのでこのままHMDだけあっても正直どうしようもないのですが、どうやら結線が解析されていてうまくするとVGAモニタ化できるらしいのです。届いてみたらいじってみたいと思います。
しかしまあ、こうしてなんだかわからないうちに私の単眼HMDコレクションが増えていくのでした。ははは…。
(写真:LIFE Images)
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