2010/04/14 ■ ウェアラブルTwitterコンピューティング Twitterでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

Pocket WiFiのような、常時インターネット接続された無線LANが携帯できる環境を手にすると、無線LANしか接続手段のなかったデバイスをいたるところでインターネットに繋ぎたくなるのが心情というもの。b-mobile SIM回線をPocket WiFi化するのはあくまでも夢でしたが、夢を見ていたらついつい試したくなってしまいますよね。同様のPocket WiFi的なアイテムはいろいろと製品が出ていますので、そういった製品を使うことにして。
では、そんな「無線LANアクセスポイントが携帯できる」いま、なにができるでしょうか。

「スカウター」こと「ウェアラブル・メディアプレイヤー」ニコン MEDIA PORT UPを使って、Twitterのタイムラインを「ウェアラブル」に日常生活に溶け込ませてみることにしましょう。


ニコン「MEDIA PORT UP UP300/UP300x」は当サイト(MobileHackerz)でパワープッシュしている商品かつ、いちおう現行モデルなのでご存知の方も多いと思います。が、発売から1年半ほどが経っているので簡単に概要をおさらいしておきましょう。

MEDIA PORT UPは、見ての通りの「ちょっとゴツいヘッドホン」のような外観をしているメディアプレイヤーです。特徴は、ヘッドホンから伸びるアーム。このアーム、一見ヘッドセットのマイクのように見えますが、実はこれ小型のモニターで片目で画像を見ることができるんですね。そう、「スカウター」と同じようなものだと思っていただければ。メーカーは光学機器メーカー、カメラでおなじみのニコン。外観にニコンのロゴが無いのがひとつのデザイン上のこだわりだそうですが、黒マット・赤ラインの組み合わせで「ニコン」を暗黙のうちに主張していたりします。

で、同様の頭装着型のモニター(ヘッドマウントディスプレイ)は各社からいろいろ出ていますが、そんな中でこのUPの大きな特徴は
  • 片眼ディスプレイであること(=画像を見ながら外界の情報も目に入ること)
  • 単体で完結したオールインワンのメディアプレイヤーであること(=余計なケーブルや外部ボックスなどが不要なこと)
です。これ単体で音楽や動画を楽しむことができるのです。
このプレイヤーの凄さ、MEDIA PORT UPがもたらす生活の品質向上についてはいままでさんざレビューblogなどで語りまくっているので割愛しますが、まぁ、なんつーか、キワモノだけどすげえ楽しい機械だということは保証します。いや、ほんとですよ!いまだ私は毎日使ってるんですから!

そして「単体のメディアプレイヤーである」と同時に、実はこのUP300x、機能として「無線LANに接続し、単体でWebブラウザを使うことができる」のです。あまりにも制限が多いためほとんど使われていませんけどね。

この「Webブラウザの制限」は具体的にはFlashプレイヤーが古い、HTMLのレンダリングも貧弱、そしてなによりも文字入力が一切できない(入力手段が一切存在しない)こと。URLは事前にPCからブックマークの形で登録、本体ではリンクをクリックする程度のことしかできません。なのでせいぜいニュースサイトをブラウズしたりとかその程度くらいのことしか想定できなかったのですが…。せっかくのウェアラブルだし、Twitterのタイムラインを常に眺める程度なら…なんとか実用になる、かも??



というわけで、b-mobile SIM+E5830…PocketWiFi的なデバイスと、ニコン MEDIA PORT UP UP300xを組み合わせて、ウェアラブルにTwitterのタイムラインを見ながら歩きます

これを実現するためにはネット回線(PocketWiFi)はともかく、もうひとつだけハードルがあります。
それは先に挙げた「文字入力が出来ない」こと。つまり、Twitterタイムラインを表示するにあたって、ID/Passwordを入力してログインしなければならない形式のサイトは使えないのです。これ重要。
つまり、認証済の状態がURLとして提示されて、そのURLにアクセスするだけで認証可能なTwitterクライアントWebでないと使えない。かつ、携帯電話ネットワーク以外からのアクセスも受け入れてもらわないといけないということになります。

これを実現可能なクライアントWebサービスがありました。@syawatan 氏が作っている「twimiru」です。
Twitterにログインしている状態でtwimiruにアクセスし、「OAuth認証」をクリックするとTwitterの認証画面に飛びます。そこで「許可」すると
こういったタイムライン表示のページにジャンプします。この時のURLをブックマークし、UP300xのブックマークへ登録します。すると、UP300xで当該ブックマークを選択するだけでTwitterタイムラインをウェアラブルに眺めることができるわけです。


だからなんだと言われればそれまでなんですが、PCや外部ボックスなど全く無くワイヤレスでスカウター的にTwitterタイムラインを眺める、なんてことは未来でもなんでもなく既存の商品の組み合わせだけで可能だったりするのですね。ビバ21世紀!


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