2010/06/23 ■ 「はやぶさ」最後の写真 朝日新聞 vs 読売新聞 Twitterでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


小惑星探査機『はやぶさ』の美しい写真を飾ろう」として新聞社から報道写真を購入できるサービスをご紹介しましたが、その後朝日新聞・読売新聞双方の写真が届きました。届いた写真を見比べると結構違うものだなあ、という感じがしたので簡単にレビューしたいと思います。これから注文する人は参考にしてください。なお、掲載する写真は必要最低限の、差がわかる程度の部分引用としています。


朝日新聞フォトアーカイブ・個人向けフォトサービス


はやぶさ写真:
南天の天の川の前を右下から上方へ横切った「はやぶさ」と回収カプセル

届いた写真(部分引用):
(「6月14日朝日新聞朝刊掲載『南天の天の川の前を右下から上方へ横切った「はやぶさ」と回収カプセル』写真」を個人向けフォトサービスで注文し届いた写真より部分拡大して引用)

感想:
赤道儀を用いて3分間露光した(写真説明より)というだけあって、非常に多くの星が写真に映し出されており、かつ地球の自転による星の流れもなく写真としてとても美しい…のですが、元の写真データそのものが紙面に使用するにあたり必要十分な画質しか残されていない?のか、届いた写真は若干解像感に欠け、場所によっては圧縮ノイズも見られるものでした。うーむ、残念…。写真上では、写真の中のエッジが立った部分に微妙なJPEG圧縮ノイズが見られることがわかると思います。一方、写真下ではとても多くの星たちが映し出されており、現地のすばらしい星空がうかがい知れます。こんな天の川をぜひ見てみたい、そう思える写真は朝日新聞のものでしょう。


読売新聞・よみうり報知写真館/大阪読売サービス新聞写真販売


はやぶさ写真:
豪州南部グレンダンボ近郊で、満天の星空を進む小惑星探査機「はやぶさ」


届いた写真(部分引用):
(「6月14日読売新聞朝刊1面掲載のはやぶさ大気圏再突入写真」を個人向けフォトサービスで注文し届いた写真より部分拡大して引用)


感想:
元の素材(写真データ)が高解像度なのは読売新聞のほうでした。また、天体写真としても適性な露光時間…なのだと思います。が、やはり露光時間分だけ(地球の自転の分)星が多少流れているのと、朝日新聞の写真とつい比べてしまう「派手さ」に欠けるのが難といえば難。上の写真では朝日新聞と比べて明らかにエッジがきれいな様子が見て取れると思いますが、その一方で星が微妙に流れているのもはっきりとわかります。下の写真は朝日新聞写真から引用した箇所とほぼ同じ位置を切り出しているのですが、見比べてみるとやはり「派手さ」では見劣りするかなという感じです。



…と、両者届いてみるとどちらも決定版というわけではなく「どちらを飾る?」というとちょっと悩んでしまうというところがよく出来ているというかなんというか。みなさんはどちらの写真のほうが好みですか?(写真の注文方法はこちら
なお、冒頭の写真はNASA「Astronomy Picture of the Day Archive」から、赤青メガネ(アナグリフ)用の3Dイトカワ。これは馬鹿にしないでぜひ本当に赤青メガネで見てみてください。「一番困ったのは表面が思ったよりデコボコしていて、着陸する場所がない。」という状況がただの写真で見るよりもずっと感覚的によくわかりますよ!


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