周辺画質がヒドイだの解像しないだのボケ味が汚いだの広角すぎるだのいろいろ言われているソニー“ミラーレス一眼”NEXの16mmパンケーキレンズですが、やっぱりなんだかんだ言ったってその大きさは魅力的。というわけで、ほんとに“使えない子”なのかどうかパンケーキ持ち歩いていろいろとスナップしてみました。
結論からすると、結構これはこれでいいじゃん!というカンジです。なんでも自分でちゃんと使ってみないとわからないものです。
まず、やっぱり風景には強い。35mm換算で24mmというド広角は風景を実に魅力的に映し出してくれます。でかい建造物とか広い空とか、散歩スナップで広いところをつい撮ってしまう人にはかなり向いてます。
こういう場合、できれば少しは絞って使いたいところなのですが、前回紹介したNEXの真骨頂“カメラ内画像処理”…手持ち夜景モードを使おうとすると絞り開放が前提になってしまうところは少し痛い。開放だとさすがにちょっと解像が甘いなーというところはあります。でもこの「暗かろうがなんだろうがとりあえず出してシャッター切れば撮れてしまう」手軽さは他のカメラでは真似できません。
そしてやはりなんといってもこの広さ!広角すぎて使いにくいとか言われてましたが、実際持って外に出てみたら広いなら広いなりで面白く風景を切り取ることができるので、撮ってると楽しくなってきます。“散歩カメラ”は風景気軽に撮れてナンボです。
ここまでカメラ固定いっさい無しのオール手持ち撮影。
しかし固定できるところで固定すれば、それはそれで夜景撮りには便利です。NEX+パンケーキなら、コンパクトデジカメ用の安物超小型三脚で固定できてしまいます。今回の撮影は橋の欄干にカメラを直置きしましたが、そういう「コンデジ的な固定方法」でもあんがいなんとかなってしまう機動力も魅力ですね。
さて、“散歩カメラ”には風景撮りのほかにもよく使われる用途があります。そう、食事撮り。ふと入ったカフェでかわいいスイーツを撮る…といった時に、パンケーキレンズはどこまで使えるのでしょうか。
まずズームレンズだとどう撮れるか。雰囲気も撮れるしアイテムにも寄れるしで悪くありません。しかしズームレンズはいかんせん携帯性が犠牲になる。というわけで、16mmパンケーキでも食事撮りに挑戦です。
これが16mmパンケーキで寄れるいっぱいです。うーん…やはりもうちょい寄りたい感じですし、背景のボケ味もちょっと厳しい。このまま食事撮りもパンケーキ一本でok!とはさすがに言い難い。しかたないので秘密兵器にご登場いただきます。
ちゃっちゃららっちゃっちゃーん!クローズアップレンズー!(ドラえもんが道具を出す節で)
以前SIGMA DP1でもよく使っていたのですが、ふたたびご登場いただきました。DP1の時と違いNEXはパンケーキレンズそのものにちゃんと49mmのフィルタねじが切ってありますので(DP1はフィルタ用のアダプタが必要だった)カバンの片隅にフィルタだけ突っ込んでおけばいいのがいいですね。三脚もコンパクトなもので充分ですし、そういった機材一式まとめてでも小さいポーチに入りそうです。
さあそんなわけでMCクローズアップNo.3装着です。ボケ味はちょっときついかな?という感じではありますが、元の16mm単体よりも強くボケるようになったので目立ちません。まただいぶしっかりと寄れるようになりました。散歩のついでに撮る写真ならこれくらいで充分じゃないでしょうか。
ACクローズアップNo.5だとここまで寄れます。でもACクローズアップは結構でかいのでMCクローズアップNo.3くらいでちょうどいいかもしれませんね。
というわけで結論です。
NEX+16mmパンケーキレンズ+小型安物三脚+MCクローズアップNo.3
機動力を活かした散歩カメラならこれ最強!