2010/04/23 ■ 3Dテレビ時代の今、アナログ3Dを再評価する Twitterでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

ついにパナソニック「3Dテレビ」3D VIERAの販売が始まり、大型の家電量販店などでデモンストレーションが見られるようになりました。買う買わないはともかくとして、高精細な3D動画を体験した人も増えてきているのではないかと思います。
3Dの原理はとてもカンタンで、右目用と左目用の別々の画像をそれぞれ左右の目に見せてあげればいいだけです。なので「立体写真」というものはそれこそ100年以上昔から撮られていました。そういった「アナログ3D」も、あらためて見てみるとこれが結構楽しいものです。


先日友人の結婚式で写真をFinePix REAL 3D W1で3D撮影しました。で、3Dで撮るとやはり困るのが「どうやってその3D写真を3Dのまま渡すか」。このテーマでは以前にも検討したことがあるのですが、やはりなかなか「これだ!」というソリューションは見つかりません。

冒頭の写真は、ダイヤモンドカメラさんで扱っている「ステレオ プリントビューアー」。作りはちょっと安っぽいのですが、平行法配置でプリントした写真をきちんとホルダーに入れて鑑賞できるので本当に誰でも覗き込むだけで3D写真を鑑賞できるのが良いところ。
ほかにステレオプリントを視聴するビューアは、メガネ型のものがSTEREO eYeさんにいろいろと取り揃えてありますが(個人的に品質・使い勝手と価格のバランス的にイチオシだった「ステレオプリント用プラスチックビューア」が無くなっているのがちょっと残念)、このタイプのものは人によってはコツが飲み込めずなかなか立体視ができない人もいるのがちょっと難しい。


というわけで次に挑戦したいのが「ビューマスター用のリールを自作する」こと。
ビューマスターというのは1939年(!)に開発された3D写真鑑賞システムで、円盤型の板(これを「リール」といいます)に7組の3D写真フイルムを埋込み、簡便なビューアで次々と切り替えながら鑑賞することができるもの。日本ではそれほど知られていませんが海外では定番のおみやげとして有名でしたし、ディズニーランドでも売ってたりもしたので見覚えのある人もいるかもしれません。

これはいまだに新品のビューアを買うことができますし、70年以上の歴史があるだけにこの「リール」も膨大な種類が出まわっています。また、ビューアのバリエーションやリール関連のアクセサリーなどもハンパない種類があるため(なのでビューマスターのコレクターが世界中にたくさんいます)このフォーマットで3D写真を保存しておけば鑑賞環境はかなり便利です。またたとえば今から30年後を想定しても「写真は残ってるけど対応ビューアが既に無い!」ということはもうなさそうです。…というかそもそもこのレトロフューチャーなビューマスターシステム、今でもちょうカッコよくないですかね。



デジタル技術が発達しまくった現代、そろそろビューマスターにも再度光があたってもよさそうなものですが、リールの自作システムはそれほど出回っていませんし入手性も高くありません。なるべくカンタンにデジタルデータからリールを起こすことができるようになると楽しそうなんだよなあ、と思いながらすこしずつ検討を進めているところです。(先述のSTEREO eYeさんではオリジナルリールの作成も行っているのですが、個人が1枚単位で作るのにはあまり向いていません)

で、このビューマスターのオリジナルリール自作用に、薄いプラスチックのマウント状のものを試作…その後できれば小ロット量産とかしてみたいのですが、ノウハウが全く無いので手探り状態。なにかうまい手はありませんかねえ。


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