2010/09/06 ■ 電池の持ちは絶対正義(NTT DoCoMo N-08B) Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

電池の持ちは絶対正義である。異論は認めない。
モバイルでいろいろなことをやらかしていると、常に付きまとうのは「バッテリー」の不安。ここ数年ようやく重要な評価軸として「電池の持ち」に視点が向けられるようになってきましたが、それでもまだモバイルデバイスの評価の一要素でしかありません。しかし、NTT DoCoMo N-08Bを使ってみると「電池が長時間持つことは絶対正義である」とまで言ってしまっていいのではないかという気がしてくるのです。

先日よりお伝えしているとおり「N-08Bブロガーフォーラム」というイベントでフルキーボードケータイ「N-08B」をお借りして現在進行形で使い倒しています。N-08Bには「無線LANアクセスポイントモード」という機能があり、NTT DoCoMoのパケット回線を使ったWiFiのアクセスポイントに変身することができます(PocketWiFiのように振る舞えるのです)。ほかにもN-08Bには自宅のPCを遠隔操作するLuiなど普通に考えたら魅力的だけれどもバッテリーを食いまくる機能が満載なのですが、実際に使ってみるとこれが驚くほどバッテリーが持つのです。

N-08Bのバッテリー容量は3.8V 1600mAh(6.1Wh)。メーカーの方いわく「普通の携帯電話のバッテリーの2倍近く」とのことですが、現在のスマートフォンやPocketWiFiのような機器はそれなりに電力を食うのでこういった機器にも結構大容量のバッテリーが積まれています。たとえばau IS01のバッテリーが3.7V 1400mAh(5.2Wh)、Huawei E5830(PocketWiFi)のバッテリーが3.7V 1500mAh(5.6Wh)。バッテリー容量差そのものは数字で見るとたいしたことはありません。

が、au IS01(1400mAh)とN-08B(1600mAh)。似たような形の似たような携帯電話ですが、これを実際に持ち歩いてさまざまなアプリケーションを使ってみると、体感での電池のもちは数倍差があります。
そして、E5830(PocketWiFi,1500mAh)とN-08B(1600mAh)同じようにアクセスポイントにして無線LANでPCを繋ぎ、えんえん回線を使っていてもやはり体感で電池のもちが良い感じです。こちらは数倍というほどではなく、2~5割くらい長持ちする印象。それにしてもバッテリーの容量差(6.7%)に比べたらだいぶ違います。

N-08Bの「バッテリーがひたすら持つ」という安心感は正直ハンパありません。持ち歩いていて不安を感じない、というのはそれだけでも充分なアドバンテージですし、ヘビーに使う人であれば予備バッテリーや外部充電器を持ち歩かなくて済むというのは明確に荷物の量が減るメリットがあります。先の記事では大きさに注目してWindowsマシン工人舎BXと比較したりしましたが、バッテリーの観点で見るともう全く比較にならないほどの差が出てきます。

N-08Bがこの驚異のスタミナ稼働を実現しているのはN-08Bが(長年にわたり作りこまれた)「ガラケー」(従来型携帯電話)のプラットフォームをそのまま使っていることによる恩恵が非常に大きいのではないかと思います。なんだかんだ言っても、iOSやAndroidといった新規プラットフォームは省電力制御がいまだ不十分であり、“携帯電話”としては電気食いなのは事実です。実際にやってみるとわかるのですが、省電力制御というのは乾いた雑巾を絞りつづけるような作業であり、長年の蓄積というのは馬鹿にできないものなのです。
たかがガラケー、されどガラケー。先に挙げたような「従来のモバイル・インターネットの世界をそのまま使える」だけでなく、「今までの開発の蓄積である省電力制御の恩恵を存分に味わえる」つまりは「バッテリーの不安感なく携帯し使用できる」というメリットは、毎日持ち歩くものだからこそジワジワとメリットを実感できるものだと思います。
「電池の持ちは絶対正義」。ほんと、そう言い切ってもいいかもしれません。