以前「NEX-5+Eye-Fi X2で撮影→即Twitter体制をつくるには」としてEye-Fiから即Twitterへアップロードする手順を模索しましたが、この時の手順は「カメラからEye-Fiを使ってモバイルルータ経由でオンラインサービスへ写真をアップロードする」「と同時にTwitterへツイートを自動送信する」というものでした。
Twitterを使っている端末が旧来の携帯電話だった場合はこれが最適ではあったのですが、せっかくキーボードが使えるandroid IS01を使い始めたことですし、この「写真つきTwitter実況体制」も少し見直してみることに。
今までのEye-Fi即時アップロードは、
- NEX-5がカメラ内リサイズできないため、大きいサイズの写真を送信する必要がある
- そのためS(3Mピクセル)で撮影しないと送信に相当な時間がかかり、本来の画質(L・14Mピクセル)だと送信に失敗してしまうこともある
- 写真のアップロード(Eye-Fi)とTwitterでの実況ツイートが別ラインのため、写真とコメントを統合しにくい
これは、Eye-Fiで写真を送信する先をIS01にして、IS01側で写真をリサイズ・Twitter投稿するようにすれば解決可能です。幸いandroidにはEye-Fiの写真を受信するEye-Fi Server for Androidというアプリケーションがマーケットに登録されていますのでこれを使ってみることにします。このアプリケーションは、Eye-Fiから受け取った写真を他のクライアントに引き渡す時に自動でリサイズなども行え、かなりよく出来ています。
Eye-Fi Server for Androidは設定が独特なので少しわかりにくいのですが、Eye-Fiの「送り先」として設定するには以下のようにします。
- Eye-Fi Centerで「このPCに写真を送信する」を設定する
- Eye-Fi Server for AndroidのMenu→SettingsからSet EyeFi Upload Keyを選ぶ
- Eye-Fiに登録したメールアドレスとパスワードを入力し、「Get Eye-Fi card list」をタップ
- 先ほど設定した送信先のPCが出てくるので、チェックを入れる
- 先に設定したPCの「このPCに写真を送信する」のチェックは外さずに、そのままEye-Fi Helper・Eye-Fi Centerを終了しておく
この時注意しなければならないのが「Eye-FiとIS01が同じWiFiアクセスポイントに接続されている」必要があること。Androidは標準でWiFiのアドホックモードに対応していませんので、Eye-Fi PROのアドホック送信は使えません。そのため外出先などでEye-Fiを使って写真を取り扱う時にはPocketWiFiのようなモバイルアクセスポイントが必要です。Eye-FiからIS01への写真送信はWAN(携帯電話回線)を通らずに行われるので非常に快速・快適なのですが、それでもPocketWiFiが必要になるのが少々残念なところです。また、この時PocketWiFi側でLAN内の端末間同士の通信をブロックするような設定がある場合はかならず切っておいてください。
次に、Eye-Fiからの写真送信でWAN(携帯電話回線)に写真データを送らないように設定します。
こうしないとせっかくLANで高速に写真を送信できても、同じデータを携帯の細い回線で送ろうとして時間がかかったりエラーになったりしてしまいます。
- 写真・動画の「オンラインサービス」(オンラインで共有する)をすべて無効にする
- アップロード通知を切る
- ジオタグを無効にする
- 転送モードの「Eye-Fiサーバ経由でのPC転送」を無効にする
と、「ほとんど使わないのにPocketWiFi(WAN接続込み)が必要」というちょっと美しくない形にはなりましたが、運用そのものは相当楽になりました。
どうでしょう。非常に高速に携帯電話内蔵カメラ以外の「ちゃんとした」カメラで写真撮影からツイートまでが行えているのではないかと思います。この動画ではNEX-5の最大解像度(L・14Mピクセル)で撮影しています。また冒頭で写真を撮影したNEX-5でいろいろ操作しているのは、Eye-Fiの転送モードが「選択した画像だけを転送」になっているためで、撮影した写真の中のどれを送信するかをカメラ側で選択しています(Eye-Fiでは写真を「プロテクト」操作することでその写真のみを送信するモードがあるのです)。
Eye-Fiには製品に複数種類がありますが、この用途では一番安いEye-Fi Connectで充分でしょう。ただし、以前の「Eye-Fi」と現行の「Eye-Fi X2」では転送速度が全然違うので「X2」のほうがおすすめです。(Eye-Fi Connectと、その上のEye-Fi Exploreではメモリカード容量のほか主にジオタグ対応かどうかと公衆無線LANサービス対応かどうかが異なりますが、この用途では両機能とも使いません。ジオタグが必要な場合はIS01側でGPSを使って付加することができます)
また、IS01はIrSimple対応の赤外線通信ポートを持っているので、カメラに赤外線送信対応のFinePixなどを使うとEye-Fiなしでもかなり近いことができます。みなさんもいろいろ試してみてはいかがでしょうか。