2011/04/19 ■ デジタルカメラで撮った写真を即座にツイートする・完結編(Eye-Fi X2 ダイレクトモード) Twitterでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

「携帯電話(特にスマートフォン)のカメラは画質いまいちなので写真はちゃんとしたデジカメで撮りたい」「イベント会場などで、そういったデジカメで撮った写真をTwitterでツイートしたい」「でもいちいちPC広げるのは面倒」…そんなシチュエーションはよくあるかと思います。このblogでも過去何度か話題にしているだけでなく、IS01のrootを奪取したのも無線LANアドホックモードで写真を送りたかったからという、なにげに凝っていたテーマだったりします。

そんな中「無線内蔵のメモリカード」ことEye-Fiから以前からアナウンスされていた「ダイレクトモード(直接転送モード)対応」ファームウェアがついに公開されました!これで、rootだのX2 Proだのモバイルルータだの面倒なことを言わず「デジタルカメラで撮った写真をその場でPCを使わず転送してTwitterでツイート」することができるようになります!

というわけでEye-Fiカードを使って「外出先でデジタルカメラを使って撮影した写真をTwitterでツイートする」用途に特化した環境を作る(もちろんデジカメは通常のデジカメとしても使えます)にはどうすればいいかまとめてみることにします。

必要なもの

デジタルカメラ、Eye-Fi X2(モデルはX2であればどれでもOK。安いConnectでも充分です)

まずはEye-Fi X2のバージョンアップ

Eye-Fiカードをダイレクトモード対応にするために、ファームウェアのバージョンアップを行う必要があります。とはいえ手順は簡単で、初めてEye-Fiを使う人は手順どおりにインストールすれば自動的にファームウェアのアップデートも行われるはず。
既にEye-Fi X2カードを利用している人は、2011年4月19日現在そのままではバージョンアップがエラーになってしまうという問題があります。Eye-Fiサーバに保存されている写真は消えてしまいますが、一度アカウントからカードを削除して登録しなおすと正常にアップデートできるとのことです。

(既にEye-Fi X2を使用している人は)カード一覧を確認し、アイコンの上で右クリックします。

「カードの削除」を選択すると、確認画面の後「アカウントからEye-Fiカードを削除」することができます。削除が完了したあと一度Eye-Fiカードを抜いて、Eye-Fi Centerを終了してからカードを差しなおすとEye-Fi購入直後の状態(既にEye-Fi Centerへ登録されているアカウントへカードを追加するかどうかの確認)からスタートできます。
その後の手順で自動的にファームウェアのアップデートが行われ、初期設定に入ります。まず最初は通常通りにEye-Fiカードが使えるようにセットアップしてください。セットアップが終わったらかならず一度Eye-Fiカードを抜いてPCに差し直します。初期設定後さしっぱなしでは次の設定ができないようです。

Eye-Fiカードの設定

ネットワーク
「ネットワーク」タブの設定では、ダイレクトモードで使いたいスマートフォンの設定と同じアクセスポイントを設定します。ダイレクトモードにせよ他のアクセスポイントを使うにせよ、Eye-Fiカードと転送先のスマートフォンが同時に同じネットワークに繋がっていないと写真の転送はできないので、電源ONでカードと端末が同じネットワークに繋がるようにするわけです。どのネットワークに繋いでいるのかが視覚的に確認できず混乱のもとになるので「公衆無線LAN」タブ(Explore,Pro)も「自動的に接続する」チェックを外しておくといいと思います。

「ダイレクトモード」タブがスマートフォンへの接続に使用する情報です。
「ダイレクトモードを有効にする」にチェックをいれ、接続開始までの待ち時間・転送完了後の待機時間を(ここは好みですが)1分にします。「保存」をクリックするとダイレクトモードが起動できるようになりますので「今すぐダイレクトモードを起動する」をクリック。
するとスマートフォンなどの無線LANから、Eye-Fiカードがアクセスポイントとして見えるようになります。スマートフォンで無線LANを有効にして、アクセスポイントを検索してください。

SSID(アクセスポイント名)とパスワードはPC側の設定画面に書いてあるとおりです。

次に写真を転送する方法の設定です。
  • 自宅でPCに写真を送る…ような用途は特に考えず、外出先での即写真転送に特化して設定する
  • 公式Eye-Fiアプリを使う場合はまた違った使い方があるかもしれない(公式Eye-FiアプリはAndroid版 バージョン2.1以上…IS01…)が、ひとまず非公式Andorid Eye-Fiアプリ(Eye-Fi Server for Andorid OS)を使う
という前提で次のようにします。

「写真」「RAW(Pro)」「動画」設定は
  • パソコンへの写真転送は有効に(写真を~へアップロードします、の有効化チェックを入れる)設定します。
  • オンラインサービスの「写真をオンラインで共有する」のチェックは外します
  • 「Eye-Fi View」の「画像をEye-Fi Viewにアップロードする」のチェックは外します
  • 「通知機能」の通知は全て削除またはOFFにします
  • 「ジオタグ(Explore,Pro)」の「ジオタグを有効にする」もチェックを外します
  • 「転送モード」は「選択した画像だけを転送、「Eye-Fiサーバ経由でのPC転送」はチェックを外します。エンドレスモードはお好みで(個人的には使用しないほうが便利だと思います)。

スマートフォン側の設定(※Android 1.6)

Andorid 2.1以降やiPhoneは公式のEye-Fiアプリが提供されます。(Andorid版は既に提供が始まっています)
Android 1.6なIS01では…非公式なEye-Fiアプリである「Eye-Fi Server for Android OS(Eye-Fi Droid)」を使えば転送可能です。
  • Eye-Fi Server for AndroidのMenu→SettingsからSet EyeFi Upload Keyを選ぶ
  • Eye-Fiに登録したメールアドレスとパスワードを入力し、「Get Eye-Fi card list」をタップ
  • 先ほど設定した送信先のPCが出てくるので、チェックを入れる
  • 先に設定したPCの「このPCに写真を送信する」のチェックは外さずに、そのままEye-Fi Helper・Eye-Fi Centerを終了しておく

これで、
  • Eye-Fiとスマートフォンが同じネットワークに繋がっていて(ダイレクトモードでアクセスポイント化したEye-Fiカードにスマートフォンが接続している場合も含む)
  • Eye-Fi Server for Android OSが起動していて
  • 転送したい写真を「プロテクト」操作(操作方法はカメラによって異なります)
した時に写真の転送が始まります。


ダイレクトモードを使って写真を転送、ツイートする!


この動画そのものはダイレクトモード以前に撮影したものですが、操作・ツイートの流れは全く同じです。
今回Eye-Fiにダイレクトモードが搭載されたことで(今回紹介した設定の場合)、撮影したあと転送したい写真を(カメラで)プロテクトに設定すると、その瞬間から1分間Eye-Fiがアクセスポイントになります(※周囲に自宅のアクセスポイントなど既設定済のアクセスポイントがない場合)。そのときスマートフォン側も無線LANがONになっていれば、自動的にEye-Fiに接続しにいき写真の転送が始まる、というわけです。他にモバイルアクセスポイントなどを持ち歩く必要はもうありません。
これでうまくいかない(スムーズにいかない)場合は
  • あらかじめスマートフォン側のWiFiをOFFにしておき、Eye-Fiで転送を始めようとしたあと(転送したい写真をプロテクト設定したあと)少し(10秒くらい)待ってからスマートフォン側のWiFiをONにする(WiFi OnOffなどのウィジェットを使うと楽です)
  • 一度あれ?写真が転送されなかったな?と思ったら、別の写真をプロテクト設定してみる(どうやら一度写真転送に失敗すると次の写真転送指示までダイレクトモードが再起動しないことがある?起動さえすれば一度転送失敗した写真も再送されます。)
スマートフォン側(アプリ側)に転送さえされてしまえば、あとは写真アイコンを長タップ→Share→Twitterクライアント、で写真のリサイズや回転も含めて処理してくれます。なおデフォルト状態のEye-Fi Server for Android OSはGPS座標を埋め込む設定になっているので、そのあたりの設定も(MENU→Settings)お好みで。

安定して転送できるようになるまでちょっと試行錯誤が要るかもしれませんが、一度手順さえ把握してしまえば、そして事前にちゃんと設定しておけばこれは本当に超快適です!いつもTwitterで写真実況するのに「デジカメで写真を撮って、ツイート用にスマートフォンのカメラでも写真を撮りなおしてた」ような人(結構こういう人いると思うんですが(笑))はぜひためしてみてください!



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