2009/06/25 ■ インターネット双方向コミュニケーション書道 Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


ニコニコ生放送にはいろいろなユーザによる、いろいろな番組があります。その中でいま一番私が面白いと思っているのが、「LIVE書道」コミュニティ・書道家さんによる放送です。(blogはこちら

基本的に番組の流れはシンプルで

書道家さんと視聴者が、雑談しながらコメントで言葉のリクエストを挙げていく→面白かったり、「書きたい」と思えるリクエストを拾って実際に紙に書として即興で書く(ライブ書道)→ライブ書道で書きあげた作品は、希望があれば通信販売で購入できる(500円/1枚、送料80円)

という感じです。まだ放送による作品の通販は軌道に乗っているとまではいかないようですが、「ニコニコ生放送」(とスティッカム)という場でのライブであること、書道家の先生が現代語の書を専門とすること、ノリがいいこと、などから、書を通じた・ネタも含んだ「ライブ」となっていて非常に面白いのです。

たとえば先に挙げた「もばいるはっかーず。」なんてのもリクエストで放送中に即興で書かれたものですし(※これはリクエストしたのは私ではありません。リクエストしてくださった方ありがとうございます!)
ほかにも

とAAを織り交ぜてみたり


絵を入れてみたり


よく見ると時事ネタだったり


普通に作品的なものまで、その場でさらさらと書かれていく様子はそれだけ見ていても実に楽しい!(ライブ書道の作品集はこちら
また、こういうライブ書道の合間には、先生の書へのこだわりや批評、あたらしいチャレンジへの解説などが語られることもあります。普段接しない世界であるだけに、こういう話もとても興味深い。

ライブストリーミングサービスの中でも、特にニコニコ生放送は「視聴者のコメント」がサービスの軸になっています。これはどういう意味を持つかというと、従来の「放送」とよりも視聴者と放送者(生主)の距離が近く、双方向性が高い、ということです。
1→多数の一方向でもない、1←→1のコミュニケーションでもない、1←→多数、というあたらしいコミュニケーションスタイルがそこにあります。そして、この「ライブ書道」という放送は、見事にそのスタイルの一番「おいしい」ところを使えているように思えます。

で、やはり、自分がリクエストした言葉が目の前で「書」になると、現物が欲しくなるのですが(笑)というわけで、いくつか注文させていただいたので、届いたら飾ったりしようと思っています。

こういう、最終的な「バーチャル(放送)からリアル(現実)への連携」も含めて、これは本当に理想の「インターネット時代のライブパフォーマンス」のひとつの形なんじゃないかなぁ、と思うのでした。

ニコニコ生放送(ニコニコ動画)「LIVE書道」コミュニティ



2009/06/24 ■ MEDIAPORT UP(UP300x)故障! Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

すっかり言及しなくなって久しいメディアポートUPことUP300xですが、言及しなくなったのは飽きたからではなく完全に生活のサイクルに組み込まれてなにごともなく普通に使っていたから、だったりします。
発売当初(真冬)と違い、その日の気分によって自転車通勤を選ぶ日も増えてきた昨今では毎日みっちり使い込むというほどではありませんが(自転車移動時はさすがに危なくて使えない)、それでも電車通勤時などたいへん重宝しています。
借り放題のネットDVDレンタルなどと組み合わせていままで(自宅ではなかなか時間が取れずに)視聴することができなかったコンテンツを実に楽しく、楽に、移動中に消費しまくっています。あまりにもの楽しさに「みんなこっちの世界に来ればいいのに!」と本気で思ってたりするのですけどねー。UP300xで24(TWENTY FOUR)はシーズン2,3,4,5まで見たし(1は以前に視聴済)プリズンブレイクは1,2と観て3を現在視聴中。映画もドラマもどんとこい!ってなもんです。

で、
そんな感じで日常的にUP300xを使い倒していたわけですが
累計視聴時間が200時間を超えたある日(=昨日)、事件は起こったのです…


いつものように動画を視聴してたら、いつものようにバッテリー残量警告が表示されたんですね。
UP300xはエネループ(単三充電池2本)で動作するので、いつも替えバッテリーは持ち歩いています
というわけで、ほんではバッテリーを替えるかー、と、いつものように電源オフの操作をしたんですよ。
すると…UP300xは電源を切ると(=スタンバイにすると)動画のレジューム位置を本体に記録しつつ画面がフェードアウトしていくのですが…そのフェードアウトしている最中に「ブツッ」と画面が消えました。

「ブツッ、と画面が消える」ことそのものは、これもわりとよくあることで、バッテリー電圧が本気で電源の維持に足りなくなった時の現象です。もともと充電池って電圧の変化がリニアでないので、電圧から電池残量を測るのが難しいんですよね。なので、「残量警告」を表示した段階で既にもう限界ぎりっぎりだったりすることもままあります。今回も、そんな感じだったんでしょう。

というわけで、いつもの光景(残量警告)によくある現象(突然の電源断)が重なっただけ、だったんですが…
どうやら、このタイミングがものすごく運が悪い、最悪なタイミングだったようです。管理エリアにレジューム情報を書き込んでる最中の、一番良くないタイミングだったのかな。

電池を入れ替えて、次に電源を入れたら…
動画一覧に入ろうとした瞬間に、上のようなエラーメッセージが><



この段階では「あー、初期化しなきゃ」くらいに思ってたんですが(レジューム位置の記録に失敗したのだろう→その情報を初期化するか、レジューム対象の動画ファイルでも消せば直るだろう、と思ってた)その後、
  • 電池を抜いて電源を入れ直す
  • 電池を替える
  • 最後に視聴していた動画ファイルを削除する
  • PCに繋いで内蔵メモリをフォーマットする
  • 設定初期化も含めたフルリセット操作をする
どれをやっても結局復活しませんでした。とほほ。
ほかのメニュー(動画以外のメニュー)には普通に入れるし操作できるので、ほんと、物理的な故障ではなく論理的な(内部メモリ上の)エラーだなーという感じなんですが…操作で治せないのがたいへんもどかしい。。。(笑)

結局、サポートに問い合わせたところ修理対応とのことでした。
うーん、ほんと、UP300xという製品そのものが毎日の(主に電車通勤時の)生活パターンに完全に組み込まれてしまっていたので手元を離れるのが地味につらいです。はやく直ってきてほしい!



2009/06/22 ■ 透過型ニコニコ生放送コメント表示システム Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

ニコニコ動画に「車載動画」というジャンルがあるように、ニコニコ生放送にも「車載生放送」というジャンルがあります。ところが、同じ「車載」をやるにしても「動画」なのか「生放送」なのかでセッティングに大きな違いが出るポイントがあります。そう、他でもない、コメントの処理です。

ニコニコ生放送というサービスは視聴者のコメントがリアルタイムにフィードバックされる点が大きな特徴となります。他のライブストリーミングサービスでももちろん視聴者がコメント・チャットすることができますが、ニコニコ生放送はストリーミングを視聴するという行動の中で「コメント」の比重がサービス的にも視聴者の意識的にも非常に大きくバランスされているのです。
つまり、この「(視聴者の、リアルタイムの)コメント」をきちんと捌かないことにはニコニコ生放送という枠組みを使う意味が無い。しかし、放送している本人は車を運転しているわけで、通常の配信体制ではなかなか「安全に、リアルタイムにコメントを読む」ことが難しい。車載生放送を実現する時のひとつのハードルがここにあるわけです。

従来の車載生放送主は、「コメントを音声で読み上げさせる」ことでこの問題を解決しているケースが多いようです。通称「ゆっくり」と呼ばれる手法で、SofTalk(通称ゆっくりボイス)という音声読み上げアプリケーションに生放送のコメントデータを渡し、スピーカーで読み上げさせるというものです。これなら、画面を注視しなくともコメントを拾うことができます。
が、この手法では大量のコメント(読み上げ速度を超える流量のコメント)に対応できない、音声の聞き取りが苦手な人(=私です)には厳しい、読み上げ音声で「遊ぶ」人が出てきて(読み上げられる音声が放送を経由して視聴者にもフィードバックされるので、視聴者が放送越しに遊べる)番組の方向がそちらへ固定されがち(これはこれですごく面白いのでそういう方向へ特化していくのもアリなのですが)、などの問題があります。

安全に、カーナビの地図や各種メーターを見るのと同じ・ないしはそれ以下の視覚的コストで、コメントを「読む」ことができないだろうか。
というわけで、車のフロントガラスに半透過でコメントを表示するヘッドアップディスプレイを作ってみました。



仕掛けは実に簡単で、液晶ディスプレイに黒地・単色緑文字・フルスクリーン・左右反転の状態でコメントを表示し、その液晶ディスプレイをダッシュボードに置いて窓ガラスに反射させているだけです。なので、夜専用。昼間は外が明るすぎて反射が全然読めません…。
が、夜であれば非常によく見えます。外の景色も写真以上に良く見えますし視界にも全く邪魔になりません。コメントも一瞬、一瞥で判読可能です。(そのかわり長い文章は途中で切れてしまいますが)
読み上げさせるのを聞きとるのか、こういう形で一瞥するのかどちらが「安全」か、というのはいろいろと議論があるとは思うのですが(言葉の聞き取りが苦手で、かつ時々ピンポイントでコメントを「拾う」放送スタイルの私の場合この形式のほうが意識コストが圧倒的に小さいのですが、これは人によると思います)こういうやりかたもありますよ、というご紹介でした。

というか、やっぱり「半透過ヘッドアップディスプレイ」ってのが単純に男の夢だよね、って話です(笑)

なお、使用ツールはSimpleLive。Version 0.03から「フルスクリーンコメント表示モード」として、このような運用が可能な機能を付加してあります。

2009/06/20 ■ 電気自動車 三菱「i-MiEV」試乗 Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


三菱の電気自動車「i-MiEV」に試乗してきました。同乗走行(助手席に乗って体験する)の経験はありましたが、i-MiEVを運転するのは正真正銘これが初めてです。

もともとある意味本気でこの車の購入を検討中(いろいろハードルは高いんですが…。価格とか。)な身として初の試乗にドキドキしつつ乗りましたが、普通に「かなりよく出来た車」という印象でした。
プリウスなどでもそうでしたが、もちろんエンジンの無いi-MiEVではイグニッションをまわしても何もこれといった(エンジンがかかり振動が伝わるなどの)反応はありません。静かに、ただ静かに電源が入るだけ。
そしてギアをドライブに入れて、アクセルを踏むとその静かなままスルスルと前進。

ここまではプリウスなどのハイブリッドカーである程度慣れてはいても、そして頭でわかってはいてもやはり「おおお!」と感じる何かがあります。うっすらとモーター音がする他は外の音しか聞こえません。ブレーキを踏むと、ブレーキのブースターが動作している音がはっきり車内から聞こえるくらい他の音がしない。

軽自動車に大の大人(おっさん)が4人乗車でしたが、それでも加速力などに不安はまったくなく踏めばしっかりと加速。そして加速する時のサウンドも(うっすらとしか聞こえないのですが)モーター独特のヒューンという音。これは萌える!
いわゆる軽自動車のフニャフニャサスペンションではなく、足回りも少し固めに感じましたが、不安感のないシットリとした乗り心地でした。大人4人乗車だったからかもしれませんが。

静かで、小回りが効いて(ベースはiですし)、乗り心地もよく、加速はなめらかで(ギアが無いからシフトショックは皆無)、振動という振動を感じない。高級車っぽい乗り心地と言っても言いすぎじゃないかも。
あとは自宅マンションの駐車場で充電さえできればいいのですが…。

いやー、良い経験でした。

2009/06/18 ■ ナムコ『マイクロマウス』マッピー(初代) Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

日記をお休みしている間にも、Make: Tokyo Meeting 03に参加してみたり(ニコ生企画制作部、というところにコッソリとおりました)いろいろとバタバタはしていたのですが、またぼちぼちと書き始めようかと思います。いやほんとごめんなさい。
最近ニコニコ生放送(を『放送』すること)にちょっとハマっているこ ともあり(このサービス知るまではニコニコ動画のアカウントすら持っていなかったんですが!(笑))、自分の『アウトプット欲』みたいなものが満たされて しまっていてナニかを書こうというモチベーションが出ないのがいかんのかもしれないですね。

ちなみに、「実況スレッド勢いブラウザ」が止まっているのは認識してます>< GD.pmが使えなくなったという単純な理由なんですが、そのうちなんとかしますごめんなさい。。。 直しました!長らくご不便おかけいたしましたm(__)m













と、そんな中でひさびさにヤフオクにて出物を発見、おもわず衝動的に落札してしまったのでご紹介。
知っている人は知っている、ナムコ『マイクロマウス』マッピーの当時の(初代の)キット現物です。

ロボコン」のようなもの、といえばわかる人が多いとは思いますが「自作ロボットで課題をクリアする競技」という技術系の競技ジャンルがあります。そしてその走りである「マイクロマウス大会」。これをクリアするためのロボットが「マイクロマウス」です。

「マイクロマウス大会」の課題は「自作のロボットで、規定サイズの迷路を走り抜けなるべく早くゴールへ到達する」。今の「ロボコン」に比べたら非常にシンプルな課題ですが、それでもこれを実現するロボットを手作りするにはかなりの技術が必要です。ざっと必要な機能を挙げてみても、迷路の形状を把握するための壁センサ、ゴールへ到達したことを判定するスイッチ、ロボット全体を動かすモーター、迷路の全体像を推測してゴールへの経路を計算、モータを制御するコンピュータなどが必要で、そしてそれらをコンパクトな台車にまとめなければいけません。そこで、ナムコが競技用に最低限の必要な機能を備えたキットを製作し販売したのです。これがこの「マッピーキット」。

「マッピー」と言えばあのナムコのゲームを思い出す人がほとんどだと思いますが、実はマイクロマウスロボットのほうが登場が先(1981年)でした。その前年(1980年)「マイクロキャット」として一回り大きいサイズのロボット「ニャームコ」が作られており、それらのキャラクターをゲーム内に登場させたのがアーケードゲーム「マッピー」(1983年)だったりします。
そしてそのナムコ製マイクロマウスロボット「マッピー」のハードウェアを整理し、一般向けにキット化してあらためて販売した(と言ってもマニュアルの写真の通りあくまでも『ロボットを自作できる人向け』のキットで、大変高価なものでしたが)のが今回紹介した「マッピーキット」(1983年)というわけ。

さすがに25年以上前のものだけあって、電解コンデンサが一部膨らんでいたりなどしましたが、全体的には意外ときれいでした。通電テストはこれからなのでどこまで生きているかはわかりませんが、なんらかの形で動かせればいいなあと思います。しかしZ80のアセンブラなんて今から書けるかなぁ…というか、EPROMを焼ける環境が無いよ(笑)!無粋かもしれないけど、Z80を外して今時のワンチップマイコン載せてみるのがいいのかもしれないですね。