2008/10/08 ■ ニコン HMD メディアポート ユー・ピー UP300x / UP300 (2) Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


というわけで(?)会社午前半休取って、アサイチでメディアポートUP300x/UP300を体験するべく表参道ヒルズにやってきました。
何の根拠もなく朝10時ぴったりを狙ってきてみたら、開店午前11時…orz

…しかたないので横のマクドナルドで時間をひとしきりつぶしてから出直し、たっぷり見て触って質問しまくってきました!

  • モニタの印象は「カメラのファインダー(EVF)を見ているような感じ」。解像度は思ったよりしっかり出ていて、細部までクリアに見える。文字もくっきりはっきり。ただし視野角にはけっこうシビアで装着時角度の微調整はする必要がある。(既存のHMDと同程度かちょっと良い印象)
  • 片眼使用ということそのものについては、私は最初っから慣れてるので参考になりませんが(笑)おそらく普通の人が想像するより楽です。もちろんある程度の慣れは要りますが。
  • ただ、ファインダー風のごついモニタ部が、(モニタから視線をはずした時に)ちょっと邪魔だなという印象は持ちました。
  • 色のりはそんなに悪くないけど、黒レベルは厳しい。暗部コントラストはあまり出てない。(輝度高め設定だったからかも)
  • 眼鏡使用時も眼鏡不使用時もまったく問題なく利用可能。でもレンズ小さい眼鏡だと当然モニタ位置に制約はできる(真正面じゃないと眼鏡フレームの外になっちゃう)
  • 耳元コントローラでの操作は最初とまどうが、慣れるとスムース。十字キー+ジョグダイヤル。十字キー半押しで該当ボタンの画面内表示が変わるギミックが用意されているので、手探り操作も楽。
    ただ耳元で操作することそのものがちょっと手が疲れるといえば疲れるので、頻繁になんらかの操作をするなら(Web閲覧とか)リモコンはあるとうれしいかも。動画視聴中心なら要らないと思う。
  • UIはがんばっている。サクサクというほどではないがストレスは感じない。
  • モーションコントロール(頭を振って操作)は、できないことはない+ギミックとしては面白いけど、実用性は…?耳元操作がかなり楽なので、すでにいまから要らない子風
  • ヘッドホンの装着感はけっこう良い。ちょっと前の赤外線ワイヤレスヘッドホンの感覚に近い。
  • コンパニオンのおねーさんが装着している写真を見てかなりゴツい印象を受けたけど、私がつけた分にはそれほどでもない。(頭でかいから…)サイズ感も「赤外線ワイヤレスヘッドホン」を想像すると近い。
  • 音質は私の耳(通称糞耳)ではまったく問題ない、というか良い。ただワイパーボタン(片眼視聴に慣れると完全に不要)を押すとプツっとノイズ入ったりするので、ソフトウェア面では要改善かも。
  • PCへのUSB接続ではマスストレージとして扱える。専用ソフトでのファイルマネージメントもできるが、フォルダにファイル突っ込むだけでもOK
  • 無線LANはアドホックモードでは使えない(=WMWiFiRouter不可、要PHS300
  • 接続端子は独自形状一箇所。この端子でUSB、AV入力(UP300xのみ)を兼用。
  • 独自接続端子用のUSBケーブルは同梱しているが別売もする。
  • USB接続時はUSBから給電するが電池に充電はしない。UP本体への給電はほぼUSBからまかなえるが、つなぎっ放し、電源入れっぱなしだと逆に電池が若干減るみたい
  • 電池はアルカリ電池も使える(設定メニューから選択できる)が、動画再生で1時間もつかどうか
  • 音楽ファイル、動画ファイルの対応形式は発表されているもののみ。専用ソフトでも対応形式への変換はしないのでAVIなど突っ込みたい場合は事前に別のソフトで変換してほしいとのこと
  • Webブラウザのデモ(無線LANアクセスポイントを使ったデモ)は今月中旬から。今回は試せず。
  • 本体だけでPodcastにも対応しているので、毎日の通勤中ニュースチェックとかはこのへん工夫すればうまくできそう
  • PC内ファイルのストリーミング再生(WiFiワイヤレスヘッドホンみたいな使い方)は、UP専用ソフトを使って可能とのこと。










現物を見た感想としては昨日とかわらず、「極上の通勤娯楽マシン」ではあるが「一般消費者に良さをわかってもらうのはかなり難しい」(笑)
「だらだらとテレビつけて視界の片隅に入れながら別のことをする」という「ながら環境」が自宅外でもできる、しかもケーブルとかの取り回しを気にせずに、という利用シーンをいかにうまく理解してもらうかが肝ですかねぇ…。

「動画の消費」(じっくり見るわけじゃなくなんとなく見る)という概念と、既存のHMD・プレイヤーとは明確に違う取り回しの楽さ(ケーブルつないで複数個の機器持ち歩くなんてありえない!)、「普段使うからこその『ちょっとした楽』の価値の大きさ」(ちょっとでも面倒だとすぐ飽きる)という要素が、コレの意義を理解するためのポイントだと思います。はい。

これらは私自身も以前からとても重要だと思っていたのですが(過去の記事でも時々言及しています)、どうもパンフレットもらって読んでみると、ニコンの中の人もまったく同じ思想のようですね。そりゃツボにハマるわけだ(笑)