前回につづいていま一番(一部のスキモノに)アツいガジェット「GPD Win」の話。前回はUMPC(Ultra Mobile PC)として素敵なPCであることを軽く紹介しましたが、これもともとは携帯型のWindowsゲーム機としてつくられているデバイスで、本体にはイイカンジのゲームコントローラーが内蔵されていたりするわけです。ならば、やはりゲームをしてみたい、というのが人情というもの。
で、PCゲームといえばやはりSteam。そして、Steamにはテレビなどにつないで(マウス・キーボードではなく)ゲームコントローラーでゆったりメニュー操作するためのモード「Big Pictureモード」があり、ゲーム専用機然としたGPD Winにはまさにコレ、といった様相です。
しかし…!ちょっと待ってほしい。GPD WinでSteamのゲームを遊ぶのなら、Big pictureモードにはしないでおきましょう。…というお話。
なんで?
…理由は簡単。「パフォーマンスが下がる(UIに無視できないパワーを持っていかれてしまう)から」。
パワフルなゲーミングPCならともかく、GPD WinはAtomを搭載したモバイルPCです。グラフィック能力はたかが知れており、ちょっとした無駄がダイレクトにパフォーマンスに響きます。そして、SteamのBig pictureモードは、ゲーム稼働中も裏で少しだけパワーを消費しているみたいなんですね。
論より証拠、ベンチマークをとってみましょう。
GPD Winで、通常のSteamアプリから3D Markを起動し、Sky Diverベンチマークを実行します。GPD WinはBIOS設定Restore to defaultした直後、バッテリー駆動、ファン強という条件です。
スコアは1055でした。
さて、これを全く同じ条件で、こんどはBig pictureモードから3D Markを起動してみると…
スコアは994。…うおう、6%ほどベンチマークスコアが下がってしまいました。
というわけで、パワフルなゲーミングPCでは無視できるような負荷でも、GPD Winでは下手すると体感可能なレベルでパフォーマンスに影響してしまうのですね。幸いこいつはキーボードもタッチパネルもついており、さらにはゲームコントローラーをマウスとして使うこともできるので、あえてSteamをBig pictureモードにしなくても普通に快適にオペレーションできます。普通のモードで使うことにしましょう…!
※前回に引き続きこのblogエントリもすべてGPD Winで書かれました。快適。