2012/12/30 ■ 5980円で自転車が映画「トロン」のような近未来ルックに大変身 Twitterでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

おおう、光る!タイヤが光るのだよ!!
映画「トロン」を彷彿とするこのたたずまい。自転車のタイヤ(ホイール)が緑に輝いているのは合成でもトリックでも反射でもありません。本当にこういう風に自発光させる商品があるのですね。タイヤを光らせようとするとタイヤ(ホイール)自体に電源をもたせたり、タイヤが回転した時の残像を利用したりといったものがほとんどですが、これは違う。写真をよく見ていただければわかりますが、ちゃんと静止状態でも美しく光るのです。最近夜に自転車に乗る機会が(また)増えてきたので、事故防止に自転車の視認性アップを考えなきゃなあ→そうだこれだ!という経緯で装着してみることにしました。

原理はとてもシンプルかつエレガント。
タイヤ(ホイール)には蓄光素材でできたテープを貼り、そのテープに対して(フレームに装着した)紫外LEDを照射してやることで蓄光・発光させる。タイヤが回転することで全周きれいに発光するし、ある程度の蓄光も行われるので停車時でもそのまま光り続ける…という仕組み。

この感心する仕掛けですが、最初はKickstarterで募集していた「Nori lights」というプロジェクトで知りました。いやあこれはすごいアイデアだなあ…と思っていたら、実は今回紹介する「RayTrek」のほうが本家本元、オリジナルだったという次第。(Nori Lightsの初期アイデア動画の投稿日が2011/4/27、RayTrekは2003年には発明・特許出願され、2011/1/4にはWBSトレたまで紹介されています。→発明した方のサイト)Nori Lightsがパクった…とまでは言いませんが、海外で先達であるRayTrekにはまったく言及されてない様子なのがちょっと残念であります。

というかですね、$85でいつ発送されるかわからない(そもそも製品の購入ではなくクラウドファンディングの)Kickstarterとかにかまけている場合じゃないっすよ!RayTrekなら普通に5980円で日本のAmazonに並んでいてポチっとすれば下手したら(お急ぎ便なら)その日には届いちゃうんですよ!送料も無料ですよ!そりゃポチりますよ!不可抗力ですよ!

というわけでポチるとこんな箱が届きます。Amazonパワーでポチったその日に届きました。このタイムラグのなさは物欲的にほんとうにやばい。

ところでこのRayTrek、ポチろうとすると商品の種類に「汎用」「ディープリム専用」と種類があり、ちょっとわかりにくいです。ディープリム専用とか言われるといや別に俺の自転車普通のホイールだし…とか思いますが、ここで言う「ディープリム」とは、通常イメージするディープリムとはちょっと違う…かもしれません。

実はこれ、「蓄光テープを貼る場所がホイールの側面なのか裏側なのか」の違いです。販売元のFacebookページに解説の画像がありましたのでこれを見ていただければわかりやすいと思います。上が「ディープリム用」の貼り方、下が「汎用」の貼り方です。ディープリム用となっているものはこのように曲げながら貼りやすいようにカーブがついたテープがついています。
…とはいえ、色がグリーンのタイプはテープが柔らかい素材なので汎用のものでも問題なく側面に貼れます。というか私はこの違いがよくわかっておらず汎用を注文してしまいましたが問題なく「ディープリム」式に貼れました。(ただし色がブルーグリーンのものはテープが固いため汎用を側面に貼るのはおすすめできないようです)

箱の中身はこんな感じ。ホイールに貼る蓄光テープ、フレームに装着する紫外線LEDユニット、LEDユニットを固定するホルダー、電池ケースを固定するホルダー、そして固定用のタイラップなど。

さて、はやるココロをおさえながら、まずホイールをしっかりきれいにします。
貼った蓄光テープがはがれてしまうと大変なので、まずパーツクリーナーや薄めた中性洗剤などでしっかり汚れを(特に油脂分を)落としてやります。

次にテープを貼ります。自分とても不器用なのでドキドキしていましたが、覚悟していたよりずっと簡単でした。「俺不器用だから真円に貼る自信ないよ!」と思ってましたし実際貼るとき少し歪んでしまったんですが、ちょっと不器用で歪んでしまうくらいのレベルなら見た目全然気にならないです(写真参照)。ホイールにテープを貼ること自体よりも、紫外線LEDユニットの取り回しのほうが(難しくはないものの)きっちりやろうと思うと時間がかかるかもしれません。

電池ボックスから前後ホイール・左右、合計4箇所にLEDの配線を這わせる必要があります。ケーブルが自転車の前後を思いっきり縦断しますので、がんばってきれいに取り回しましょう。
ちなみに電池ボックスは「コネクタを必ず下に向けること(防滴の基準を満たすためにはコネクタが下を向いている必要がある)」との注意書きがあったのですが、リカンベントという自転車の性質上どうしてもこの角度が限界でした…。

紫外線LEDはこのようにテープにしっかり照射できるように固定します。固定用のホルダーは結構フレキシブルに角度や位置を調整できるようになっていますので、たいていの場合は困らず狙った位置に固定できるんじゃないかと思います。ホイールの清掃、テープ貼り、LEDユニットの配線・取り回しでだいたい2時間くらいかかりました。

ちなみに今回装着した自転車はディスクブレーキだったので蓄光テープをリムの一番外側に貼りましたが、普通はここはブレーキが使う(押さえる)場所なので、通常はもうひとまわり内側に貼ることになるかと思います。

さて肝心の(気になる)発光量ですが、簡単にまとめると「激しく明るくはないが、光ってるのはわかる」という感じです。かなり暗いところでは強烈に目立ちますが、夜間でも明るい場所に移動するとそれほど光は「自己主張」しなくなります。

特に明るいコンビニの前などでは、「よく見ると光ってるのは確認できる」という感じ。でもまあ、それほど明るい場面ではそもそもRayTrekに頼らずとも自転車の姿は容易に視認できるのでそれで構わないのですが。

じゃあ「暗い」のか…?というとそんなことはなく、都市部でも普通に走っていればはっきりと光って見えます。普通に街灯で明るい街中でもはっきりわかる視認性を確保しつつ、ケバさのないほどよい光り方、といえるんではないでしょうか。かっちょいいですよ!(各写真をクリックして拡大してみてね!)
こうやって写真に撮ってみてよくわかりましたが、最大の欠点は、走行中どう見えてるのかを自分で確認できないこと…かもしれません。なんてね。

Related Posts with Thumbnails