2020/07/20 ■ ミニベロ×電動アシスト=ポタリングモンスター! トランスモバイリー(Trans Mobilly) E-Magic207 を買った Twitterでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

自分がブログにガジェットレビューを書くのは「ほかの人が持ってないような奇天烈な何かをゲットしたとき」か、「これはマジで気に入った!この気に入った気持ちをぶちまけたい!!」と思ったとき、なのですが今回のレビューは後者。圧倒的に後者です。すげえ気に入ってる系ガジェットレビュー!

在宅勤務が続き、運動不足になりつつある昨今。この状況をなんとか打破すべしと自転車通勤をまじめに検討することにしました。となると欲しくなるのは毎日乗れて、快適で、そして乗って楽しくなる自転車。しかし自宅と会社の間はいくつか運河や川にかかる大きな橋をわたる必要があり、けっこうキツいアップダウンを通ります。運動不足がたたってこのアップダウンを毎日通るのはへばる予感しかしませんので、できれば楽に登れる電動アシストつきがいいなあ、なんて思うわけです。

…というわけでいくつか候補を絞って検討したのですが、最終的にトランスモバイリー(Trans Mobilly)のE-Magic207という自転車を買いました。これ、前後20インチのいわゆるミニベロでありかつ電動アシスト自転車なのですが、バッテリーがフレームと一体化しておりいわゆる「電動自転車然」としていないスタイリングでたいへんよろしいのです。
で、この「ミニベロ×電動アシスト」という組み合わせが、実際乗ってみたら革命的にたのしいぞこれは、という、そんなお話をします。



トランスモバイリー E-Magic207レビュー

PROS(いいところ)

  • 電動自転車然としていないスタイリング。バッテリーはフレーム一体型で目立たずモータもその存在を主張しない。
  • 通常のスポーツ自転車なのでカスタマイズも楽しめる(ドロップハンドル化など)
  • スポーツタイプ電動アシスト自転車(いわゆるE-Bike)の中ではかなりお求めやすい価格
  • 国内の会社による製品で国内流通に乗っており、スペアバッテリーなども入手しやすい
  • アシストOFFでも普通に使える(モーターの負荷や重さなどを感じない、苦にならない)ので出先でバッテリーが切れても詰まない
  • ミニベロの小回りはそのままに電動アシストでさらに機動性を発揮。超機動力モンスター!
  • アシストの効きは自然かつパワフル。坂道上りなどでも疲れ知らず。
  • 電動アシスト自転車でありながら普通に持ち上げられる重さ(カタログ値14kg)

CONS(ダメなところ)

  • 電動自転車然とはしていないが今時のかっちょいいミニベロと比べるとやはりちょっと野暮ったくはある見た目。カスタマイズでカバーだ!
  • バッテリーの持続がだいぶつらい。普通にアシスト効かせて乗っていると20kmくらいで限界がくる
  • ダウンチューブにバッテリーが搭載されているのでボトルケージの付け所に困る
  • 後輪にモーターが搭載されておりホイールを簡単に外すことができない。つまり後輪パンク時その場で修理することが難しい。(前輪のほうは普通のクイックレリーズなのですが)

トランスモバイリーブランドの電動アシスト自転車シリーズには、安価な「E-BASIC」、折り畳み可能軽量(だが自転車としての性能はほどほど)な「ULTRA LIGHT」、そしてスポーツタイプの「E-MAGIC」とありますが、今回購入したのは「E-MAGIC」シリーズの「207」。すなわちスポーツ車相当の20インチ7段変速モデル。購入時はフラットハンドル・真っ黒でしたが、自分はこれをベースにカスタマイズしました。特に最初からついているハンドルのグリップは握るとかなり痛いのでグリップだけでも好きなものと交換したほうがいいかなと思います。

とにもかくにも機動性


乗ってみると、その軽快な機動性に驚きます。もともとミニベロという「小回りの効く」カテゴリの自転車であるということもありますが、自然にかかってくる電動アシストの力もあって、こぎ出し・坂道・加速といった場面でも「力をかける」こともなくスルスルと速度が乗っていきます。かといって電動アシストが全てというわけでもなく、電源を切ったとしても普通に自転車として乗ることができる程度には「普通の」スポーツ自転車なところがすごいところ。
ストップ&ゴーが多発する都市部の通勤や、街中のいろいろなお店をぷらぷら回るポタリング、散歩的な自転車の使い方ではまさに最強なのではないでしょうか。ともかく近距離をちょいちょいぷらぷらするのは恐ろしく快適。狭いところを転回するのも気にならない小径車、こぎ出しがノンストレスの自然なアシスト、ちょっとした上り坂など勾配の存在に気づきもしないアシストパワーがあり結果としてアップダウンを全く気にせずルートを選択可能。自転車で「散歩」をするにあたり、ストレスになる要素がきれいサッパリ技術で覆い隠され、快適な楽しいエッセンスだけを抽出して楽しめる、そんな感覚。表題にしましたがこれは「ポタリングモンスター」と呼んでも過言ではない!

電動アシストのかかりかた


電動アシストは「1.5こぎ目」くらいからかかる印象があります。最初のこぎ出しの瞬間はそのまま、走り始めるとぐぐっと後押しがかかってくるような感じ。電動アシスト自転車によってはこぎ出しにアシストがかかるため慣れるまでちょっと怖い(アシストが怖い)のもあったりしますが、それに比べるとだいぶ自然なアシストのかかりかたという印象です。
一方、加速時や上り坂などではかなりパワフルにアシストがかかります。晴海大橋の上り坂 vs 超運動不足のメタボ中年、という鬼の対戦カードでも20km/hでシッティングのままするすると(気合いを入れることもなく)登っていくことができ、メタボ中年完全勝利。通常のアップダウンでは「つらい」と感じることが一切ないのでは、という感じです。

バッテリーの持ちに課題

いっぽう、ちょっとでも本格的にガシガシ乗っていこうとすると、バッテリーがハードルになってきます。カタログスペックでは持続距離約35kmとなっていますが、実際に乗ってみると20kmくらいから怪しくなってきます。(バッテリー残量不足で電流が出せないのかアシストが突然切れたりする。これは私が橋のアップダウンの多い湾岸部を中心に走っているからかもしれませんが。上の写真でも21.5kmほどでバッテリーがほとんど無くなっています)
ご近所のんびりお店めぐり系のポタリングでも一日20kmは心許ない、目的地まで往復自走前提だと20kmでは圧倒的に足りない…というのが正直なところだと思います。それ以上の行動圏を確保しようと思ったら、スペアのバッテリーも携帯するか、もしくは巡行時はそもそもアシストの電源を切る(※先述のとおりアシストを切っていても普通に快適に乗れます!)などの一工夫が必要になってきます。ただこまめに電源をON/OFFするには電源ボタンがちょっと不便なところ(ダウンチューブのバッテリー上)にあるのがあれですが。


E-Magic207ではなくフルサイズのE-Magic700のほうであればバッテリーも大きく(カタログスペックで、エコモード時80km持つとのこと)こまめに電源を切ったりするのも手元のボタンで可能なのでこの悩みはなさそうです。が、小径車ならではの小回り感とのトレードオフが発生するのが悩ましいところ。まあ、バッテリー切れたら切れたでそのままアシストオフで自走すればいいんですけどね!

カスタマイズしよう


ドロップハンドル化+ブレーキレバー一体型シフター化、アウターワイヤーの交換、サドルペダルの交換etcでだいぶ好みのスタイリングになってきました。こういうカスタマイズがほいほいできるのも、シマノコンポーネントを使った標準的な自転車であることのいいところ。往復自走は先述のとおりバッテリーが心もとないので、私はサイクルキャリアを使って車載で輪行、目的地の散歩に使ったりしています。(自分が実施したカスタマイズについては別記事でまとめたいと思います)









まとめ

自転車の移動手段としての小回り、軽快性。風景を楽しみながら、風を感じながら散歩する。こういった楽しさを最大化し、逆に坂道などの「つらい」部分が綺麗に消えてなくなる魔法のポタリングモンスター。「ミニベロ×電動アシスト」E-Bikeの世界観はマジで楽しいです。そんななかでも今回紹介したE-Magic207はかなりお安い!ので(「つらい」坂道などの負荷自体が目的な人は除き)ぜひみなさんもこの楽しさを体感してみてはいかがでしょうか…!

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