2008/04/29 ■ KETACLOCK/フリーダムな時計(3)
サーバ(時刻送出機)・クライアント(各桁)ともにマイコンは現在DIPでも手に入るuPD78F9222(78K0S/KA1+)を使っているので、設計が終わり次第一段小さいマイコン(uPD78F9221)に変更しよう、とか思っていた…んですよ。
そしたら9221ではぜんぜんROMが足りなかった(笑)。…というか、4KBありゃ余裕だろうと踏んでいたクライアント(各桁)側、現状で(サイズ優先最適化オプションでコンパイルしても)ROMが7バイトしか空いてません(><)
実際あまりサイズのことは考えずに(読みやすく)書いたっちゃーそれはたしかにあるんですが、それにしても処理が予定より膨らみすぎです。要は低消費電力化するためにいかに同期を低電力コストで行うか、というところにひたすら工夫を盛り込んだのが原因なのでありますが。
あとは使用感と消費電力のトレードオフ。双方の妥協点のパラメータを煮詰めていくしかありません。
現在各桁の電池は(サーバはAC接続前提。たぶん最終的にはUSB接続で電源をもらう形になると思います)単四2本駆動なのですが、電圧とか重さ(=壁に両面テープで貼る時に重要)とか厚さとか実装面積とかのメリットがあるので、できればこれはコイン電池(CR2032)にしたい。しかしそれだと電池の持ちが…。と悩んでいるところです。現状からもう一押し低消費電力(電流)化できるかどうかがポイントになりそう。平均であと10μAは減らしたい。
というわけで現状ファームウェアでの動作を動画で撮りましたのでご紹介。こんな感じで動作します。
「一桁足りない」状態から桁の追加、そして時刻設定動作までのウォークスルー。分の表示を連続で送っている間、秒表示がちらちらしているのは現在のバージョンでは既に直っています。
液晶のドットが点いたり消えたりしているのは、点灯:同期信号受信待機、または時刻設定中 点滅:同期中(自己クロック誤差修正中) 消灯:同期完了を意味しています。
また、このムービーの壁の下には、
と、(仮組ではありますが)実際には時刻送出サーバがあります。これはもうちょっと見た目マシにしたいですが。
そしてサーバの基板の右下に見える赤いボタン2個が、時刻修正用ボタンです。(よくあるSET/ADJの操作で修正します)
あーーーー、電池どうしよ(><)
2008/04/20 ■ Make: Tokyo Meeting
ちょう面白かった!
正直もっと寂しいイベントなのかと覚悟していたら(失礼!)人もかなり多く、出展されているいろんなモノもそれぞれ独創的ですごく面白く、実に充実した時間を過ごせました。ありがたやありがたや。 スタッフその他のかたに大感謝です。感謝のあまりMake: Japanの全号やCore Memoryを大人買いしてしまいました(笑)
どれもこれも面白かったんだけれども、一番私のツボに来たのがこれでした。実体というか物理的に表示するグライコというかスペクトル表示のデモ。スチロールの粒を小型ファンで吹き上げてバーグラフ表示がわりにしていいるわけですが、天然ビジュアライザーというかなんというか、アクリル・白色LED・スチロール粒の輝きなどすべてが計算されつくされているというか、実に美しかった。
と、いくつか現状のご報告とコメントのお返事をしておきます。
24時間ワンセグ野郎:
ごめんなさい、すっかり手が止まってます。基本的に一度にひとつのことしかできない性質なのでのんびりお付き合いくださいm(__)m
いまのところ、やはり動作が不安定(たまに録画が止まる)のと、アプリケーションエラーが起こるのは確認してます。チューナー対応も含めて一度腰をすえて対策しないとですね。
KETACLOCK(桁ごとに独立した時計/フリーダムな時計):
全桁電波時計化は最初考えたんですが、やはり電池の持ちとコストの問題が大きく断念しました。個人でも安くて小さいモジュールなりが手に入ればいいんですが…。あと、通信は赤外線なので電波はいまのところ使ってないです。(それと、写真の部屋はマンションの共用施設です(笑))
今使ってるLCDはまさしくDigi-Keyで買ったLCD-S101D14TRですね。D22TRも2個だけ買ってはあるんですが、液晶も基板もコスト高になりそうで作るのを躊躇してます ^^;
これは最終的に基板と部品でキットにするか完成品にするかでなんとか頒布するところまで持っていきたいとは思っています。(そのためにもできるだけ安い部品で揃えたいところ)
その他:
圏央道ウォークフェスタは自転車で自宅から片道80kmくらいでした ^^; 私自身はご近所…ではちょっとないんですが、その近所に知人が住んでるので教えてもらったのでした。
最後に関連する書籍の紹介を。
Make: 日本語版1~4
いつか買おう買おうと思いつつ結局いままで買ってなかったんですが、やはり書籍という形でこうまとまっているといろいろ刺激されるものがありますね。ぱらぱらめくっているだけで手を動かして何か作りたくなってきます。いつか親子で楽しみたい(そのときまで取っておきたい)本。
と、やはり今日買ったCore Memory。これはいいです。テクノロジーヲタは確実に萌えられる写真集。コアメモリーの拡大写真は私の場合ノスタルジイというよりも知的好奇心のほうが強かったですが、CRAY、CRAY2のセクシーな写真(笑)や真空管時代の各種コンピュータの美しさ(かっこよさ)は見ていて惚れ惚れします。
…と、Core Memoryが楽しめる人にはCOLLECTABLE TECHNOLOGYもおすすめ。ガジェットマニアの私としては実はこちらのほうがよりツボに近かったりします。 こちらはコンピュータではなく各種ガジェット商品の写真集。マジかっちょいい。 たとえて言うなら、Core Memoryは廃墟萌え・工場萌え・巨大建造物萌えに共通する感じ、COLLECTABLE TECHNOLOGYはずばり工業デザイン萌え・レトロ電気製品萌えです。…ってたとえたほうがわかりにくいか(笑)
しかし実に並べたい2冊なのに、微妙~に版形が違う(横幅がちょっと違う)のはどうにかならんのだろうか。高さはほぼ揃ってるんですけどねー…。
と、ここまで書いてAmazonをチェックしたらDIGITAL RETROなんて本をAmazonにお勧めされてしまいました。しまった、これは知らんかった…。おそるべしAmazon。というわけで未見ですがこれも貼っておきますね(未見といいつつ反射的にポチってしまったので明日には届いちゃうんですけどね!w)。
2008/04/17 ■ URWERK UR-202
URWERK UR-202。背面に2つ見えるのはマイクロタービンで、空気の流れでタービンを回して動力にする世界初の機構だとか。
っていうかいくらなんだろうこれ(笑)
……って、UR-202はまだ値段出てないみたいだけれども
とりあえず同じメーカーの時計をためしに検索してみたら……○| ̄|_
2008/04/14 ■ フリーダムな時計(2)
まぁ、そんな引っ張るほどのことでもないっちゃーないんですが。
つまり、この「一見ふつうの液晶時計」。なにがフリーダムなのかといいますと。こうして見ると普通の時計なわけですが…
おおおおお?
…と、いうわけで。
そう、この時計、桁ごとに全部筐体が独立しているんですね。つまり、レイアウトというか「時刻の表示フォーマット」というものそのものが既存の概念から完全に自由という特徴を持つ置時計というわけ。
なのでいろんな置きかたができます。
写真では「時・分・秒」の表示を主に出していますが、これは年月日にすることもできますし、最後の写真のように「桁パーツ」をひとつ使って「ハイフン点滅」表示することもできます。(年月日も表示しているサンプル写真が無いのは、単に試作機を6個しか作ってないからです(笑))
- 必要な数だけ「数字」を買って、好きなように並べて、時間を表示する
- 足りなくなったりしたら(たとえばあとで日付も表示したくなったとか)、あとから「数字」を買い足して、やっぱり好きなように並べる
- 大きさなど見た目が違う「数字」パーツの種類をつくり、てきとうに好みで混在して並べられる。秒だけ巨大な数字にしてみたりとか、そんなかんじで。
…しかしこのアイデア、簡単なようでいて意外とまじめに実現しようとするといろいろむずかしい。
「ただの一桁しか表示しない時計をたくさんつくる」だけだと桁ごとの同期が問題になるし、時刻あわせの作業もすごく手間がかかってしまう。桁同士でお互いに同期通信させるにしても、こんどは部品コストや電力コストに跳ね返ってくる。たかだか時分秒だけでも6個同じものを使うわけですから(年月日まで入れたらその倍以上!)桁ユニットの1個あたりのコストは削れるだけ削らないと全体のコストにすごい勢いで跳ね返っちゃいます。そしてさらに「個人の趣味で調達できる部品」という制約も加わってくるのでそれほど凝ったことはできないし。っていうかそもそも凝ったことしようにも私のハードウェアスキルは全く追いつかないんですけどね。
結局最初は見た目かっこいいLEDにしたかったんですが、検討を進めているうちにやっぱりどう考えても電力厳しいので液晶に、など妥協するところは妥協してこのカタチになりました。
同期問題はどうしたか…?というと、実はこの写真には写ってませんが(デモ用ということで外しちゃいましたが)、この時計は「サーバ」と「クライアント」の2部構成になってまして、サーバが時刻情報を送出、各桁がクライアントとして受信・表示というシステムになっています。通信は(部品が安いので)赤外線を使用(やはり「無線」という一線だけは譲れない)。つまり時刻設定はサーバのボタンをぽちぽちするだけです。一度並べてしまった後の操作感などは意外なほど普通の時計として振舞います。
いまはサーバの試作とクライアントの省電力制御のツメをやってるところですが、なんとかきれいに完成させたいなーとか思ってます。まぁ、あと半年くらいかかるかもしれませんがw
…ちなみに、Jonas DamonのNumbers Clockがものすごい勢いでそのまんまのコンセプトですが、誓って言いますが自作時計がカタチになってきた先週くらいまで私は存在を知りませんでしたw
こちらの時計は有線にすることで電力その他の問題を解決したみたいですね。存在を知った時ちょっと嫉妬したw
※このプロジェクトに関する日記のまとめはこちら
いちおう表紙だけできている(笑)プロジェクトのページはこちら
2008/04/12 ■ フリーダムな時計
3年くらい前に雑談の中で思いついたある意味フリーダムな時計のアイデアがありまして。
ずっと「いつか作ってやるー」と考えていました。さすがに始終そればっかり考えていたわけではないですけどね。つまり、宣伝キャッチコピー風に言うと「構想3年!」ってヤツです(笑)
部品コストとかその後(とりあえず作った後)の実用性とか全く考えなければすぐにでも実現できるような「ネタ」だったんですが、やっぱり作るからにはちょっとはカタチとしてまとまったものにしたくて、ああでもないこうでもないと構想だけ(ぼんやりと)練ってたんですね。
で、
半年前になんとなく構想がカタチになってきて
とりあえず部品を注文して
先週あたりようやくそれっぽく仕上がってきました。いやー、のんびりした話です(笑)
上の写真がその「フリーダムな時計」のいまんところの試作機の写真なんですが
さて、いったいこの一見普通のデジタル液晶時計のナニがフリーダムなんでしょーか。
そのひみつはまた今度w
2008/04/06 ■ MobileHackerz移転・リニューアル
しばらく前からこっそり、少しずつコンテンツの移動などを進めていたのですが、さきほどトップページも含めてMobileHackerzメインサイトの移転作業が完了しました。
サイト内で一番古いコンテンツは「CE-VR1 & eggy 共用カードを作ってお手軽シリコンビデオ」です。初出が2002年…。そしてこの時からやってることは「モバイルビデオ(動画の携帯)」ですからね(笑)馬鹿の一つ覚えと言ったらいいのか虚仮の一念と言ったらいいのか。
そして2003年6月から、ネットワーク利用技術研究会さんのサーバを借りて「MobileHackerz」としてスタートしました。さんざん迷惑かけた気がします…。PSP発売直後あたりが一番すごかったのかな?いくら感謝してもし足りないという感じです。
というわけで。
心機一転独自ドメインmobilehackerz.jpを取りましてリニューアルです。だから何か新しいものがあるかと言ったら別にないんですが ^^; 今後ともよろしくおねがいします。
ちなみにトップページでHMDつけてるおねーちゃんは、2003年の写真をまた使いまわしちゃいましたが(会社の同僚です)このお姉さん、5年の間に結婚→出産で今は一児の母ですからねー。久しぶりに写真を編集していて歴史を感じてしまいました(笑)