2008/05/22 ■ KETACLOCK/フリーダムな時計(5) Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

その後も地味ーに製作作業を進めてます。頒布するならできるだけ安く、とコストはかなり気を使いつつ試行錯誤してますが最終的にはどうなることやら(><)

「桁」(クライアント)側の最後の部品、新基板が(とりあえず15枚)届きました。
枚数が増えてくるとかなり安くなるみたいなので、初めてPCBCartを使ってみました。さすがに安いだけあって基板の品質は(ド素人の私から見ても)ギリギリな感じ。発注した15枚中、SSOPのレジストマスクがちゃんと抜けていない基板が2枚ありました。もうちょっと広く抜いておいたほうがよかったかー。
ただ、中国・杭州の工場を昼に発送してその翌日に届いたのには本当にびっくり。FedExすげぇ!下手すると国内宛より早いじゃん!


というわけでとりあえず手はんだで台数作って並べてみました。ほとんど全桁が揃うとこんな感じです。
完成したら欲しいという(大変ありがたい)方の中でも、さすがに年月日まで表示しようという剛の者はそうなかなかいないとは思いますがw、やろうと思えばできますよということで。


いままでのβ基板との比較です。いままでは電源に単四を2本使ってたのでそのまま自立してましたが、今回コイン電池に変更すると同時に「足」をつけられるスペースを取りました。液晶サイズちょうどぎりぎりピッタリの外形にするのも魅力的だったんですが、トータルの見た目としてはこっちのほうがよかろうかと。製品としてそれなりの台数量産するならケースとか凝れるんでしょうけどねー、手作業前提100台規模だとなかなか見た目に凝るのは厳しいです(><)


というわけで、最後の抵抗(^^;)として、この「足」を使って、前面にアクリルでパネルをつけてそれっぽく仕上げるという手を考えてます。上の写真と下の写真で既に前面のビスが変更されてますが、こんな感じで(おカネのかからない方向で)いろいろと見た目を試行錯誤しているところです。


そして最後にもう一発、「液晶サイズ変更版」。ためしに見てのとおりのバラックで2個ほど作ってみましたが、やはり液晶サイズが違う桁が混じるとかなり「フリーダム感(笑)」が上がりますw まだバラックで2個だけなのでちょいイメージつかみにくいですが、これはちゃんとした見た目で作りたくなりますね。
桁あたりのコスト(特に液晶モジュールの単価)はかなり上がるので悩みどころではありますが…。


というわけで現状報告でした。桁の側の設計に関してはほぼFIX、あとは基板のリピート生産を発注しつつ実装をどこかにお願いするか地道にちまちま手はんだするかで100台まではなんとか。という感じです。キット販売してもいいんですが、0.5mmピッチSSOPを含めチップ部品・表面実装部品ばかりなので一般的に「電子工作キット」と言うにはちょっとハードル高いかなー…。
それと、アクリルパネルと足は別売にするかもしれません。こういうモノの「製造(量産)」なんて仕事も含めて全くやったことないんでなんかもうワヤクチャになってます ^^;

サーバ側(時刻送出側)はこれから基板を設計します。予定としては
  • USBコネクタに挿して電源を取る(USB出力タイプのACアダプタがそのまま使えるように)
  • 通常ではサーバ側内蔵のクロックで普通に時計を刻む。ボタン(SET/ADJ)で時刻設定
  • 拡張コネクタが用意されていて、そのコネクタにUSBチップ子基板を増設すると、PCからUSBで時刻設定や各桁へ自由なパターン表示が可能になる。CPU温度表示みたいなのとか。
  • その拡張コネクタを使って電波時計化することも(たぶん)可能
書き出してみるとなんかものすごいシステムのようですが、要は「マイコンのシリアル入力端子(RxD)をコネクタとして空けてある」だけです。シリアルでだらだらと設定コマンドを流し込むと各種操作ができるようになってます。これは別に何も繋がなくても単体で時計として動作しますが、PCや他のマイコンからコマンドを流し込むことも可能、という感じ。(そしてPC(USB)→シリアルの変換チップは高いので別に子基板として用意、というケチケチ作戦)

あとの問題は予価…ですが。
今回写真で紹介している小サイズの桁(クライアント)で、基板や部品の単純な原価だけで1000円くらい、実装その他も含めて単純にコストが1500円くらいかかる予定です。開発費や在庫リスク分も乗っけなきゃいけないので(ごめんなさい!)、2500円…もうちょい行ってしまうかも。桁あたりなので時刻の表示に4桁/6桁要ることを考えるとこれでもかなり高いのは承知です(><)すんません
それにサーバ(時刻送出器)が1個、必要に応じて桁のアクリルカバーなどを足していただく感じになると思います。こちらはまだ原価が確定してないですが、まぁ、おそらく一般的に想像されるレベルとそう大きくは変わらないんじゃないかなと。

部品点数もかなり少ないし構造も単純なので数さえ作れれば劇的にコストは下がりそうな気はするんですが、個人の範疇(しかもノウハウはゼロに近い)だとこのあたりが限界ですね…。
逆にどこかちゃんとしたところが作ってくれると楽なんですが(笑)